正木鉄工所の原点回帰

2024年1月1日 09時00分


正木鉄工所代表コラム 社長コラム
 

■はじめに


こんにちは、正木鉄工所代表の正木利明と申します。

新年あけましておめでとうございます!

今年も一年、どうぞ宜しくお願い致します。



今回も、私のコラムをお読みいただき、ありがとうございます。

昨年からスタートしたコラムも、今日で一年となりました。

不定期での発信となりましたが、最低でも年に6回は更新したいと思ってスタートしたコラム。

結果としては、昨年7回も書かせていただきました。

 

正木鉄工所代表コラム 社長コラム

私にとってコラムなど文章を書く作業はとても苦手な分野であり、忙しい月は書くことも出来ませんでしたが、こうして一年続けてみて改めて書いていてよかったと感じますし、継続は力だと痛感します。

今年も、不定期になると思いますが、このコラムも続けていきたいと思っていますので、どうぞ温かい目で読んでいただければと思います。



このコラムでは、正木鉄工所の原点回帰というテーマでお話ししたいと思います。

今回もお時間があれば、少しだけお付き合いいただければ幸いです。


 

■有言実行の自分になるためには


昨年からスタートしたコラムですが、このコラムは正木鉄工所の改革計画の一つで、会社を改革する前に、まずは社長である私自身が変わらなくてはと思ってスタートしたものです。

苦手だからやらないのではなく、苦手だからこそ挑戦して克服したいと思うようになりました。



また会社として、もっとこうしたい、もっとこんな事に挑戦してみたい、と私の頭の中で考えることは沢山ありますが、日々の忙しさの中で行動に移せない自分がいました。

そして、誰にも話していないのだから・・・と行動しない自分に言い訳をすることが普通になってしまいました。

だからこそ、このコラムに私の考えや挑戦したいことを綴ることで、書いてしまったから行動しなくては恥ずかしい、有言実行しない社長だと思われたくないと、強制的にお尻に火をつけようと思ったのです。

 

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叶えたい夢があったら、口に出して10回言わなければ叶わないと言われます。

先月ドジャースに移籍をした大谷翔平選手も、高校生の頃から自分の夢や、なりたい姿を書いていたのは有名な話です。

そして、高校生の時にドジャースに入りたいと言う夢も今回叶ったわけです。



誤解してほしくはありませんが、書けば何でも叶うわけではありません。

やはり最後は、自分がその夢や目標に向かってどれだけ行動するかだと思います。

もし、このコラムを読んでくれているあなたが、私と同じように第一歩が踏み出せないのなら、自分の夢や目標を友達に話したり、ブログなどで書くことも一つの方法かもしれません。



行動しても全てが思った通りの結果に繋がるわけではありませんし、行動すれば絶対に成功するなんて保証はありません。

でも一つだけ言えることは、行動しなければ100%結果は変わらないのです。


現状を変えたいと思うなら、まずは小さな一歩を踏み出してください。


 

■正木鉄工所の原点回帰


先月、このホームページで新しく事業内容の項目を追加しました。

これは、正木鉄工所としての新たな一歩です。

内容は、生産設備の機械製作、部品の修理、図面を起こして新規製作を承るというものです。

主に、壊れてしまった生産設備の修理や、古くなって部品が無くなった生産設備の部品製作などをします、と言うものです。



そのページを見た人から「新しい事業を始められるのですね」と言われましたが、実は新事業と言うよりも、この事業は正木鉄工所としての原点回帰なのです。

正木鉄工所は創業時、工場で使われている生産設備の修理や設備設計をする会社としてスタートしていました。

 

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当時、創業の地である高松市には製紙会社が沢山ありました。

高度成長期も重なり製紙会社の生産設備は連日フル稼働しており、そうした生産設備の修理を主に扱っていたのが、正木鉄工所だったのです。



そんな生産設備の設計や修理をしていた時、外構フェンスを作る会社から、専用の生産設備を作ってほしいという依頼が入ったのです。

創業者の社長が、そうした生産設備を製作することがご縁となり、貴社でも外構フェンスの部材を作らないかと言われ、その後、外構フェンスの部材を作る仕事が正木鉄工所のメインの事業になっていったのです。



だから今回の事業内容は、私の中では新事業ではなく、リスタートのような原点回帰なのです。


 

■時代と共に高性能化する弊害


以前にもコラムに書きましたが、私は元々物作りが大好きで正木鉄工所に入社しました。

そんなある日、突然代表に就任し慣れない環境の中、目まぐるしく変っていく仕事をこなすことが精一杯で、いつしか物作りの楽しさを忘れている自分に気が付きました。



私は、機械を一から設計して作ることや、壊れて動かなくなった機械の部品を作り修理することが大好きなのです。

簡単に言うなら、おじいちゃんのお家に動かなくなった古時計を見ると直したくてウズウズしてしまうような人間です。



時代と共に工場で使用する機械もどんどん進化しており、高性能で小型化が進んでいます。

 

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それは大変よいことですが、その結果、昔から使われてきた愛着のある機械がどんどん減少しているのが現状です。

まだまだ現役で使える機械なのに、たった1つの部品が無いだけで処分されてしまうのが、とても寂しく感じるようになりました。



車やオートバイなども、古いものはほとんどの部品がありませんが、社外のメーカーさんが今でも沢山の部品を作ってくれているので、そうした古い車も直して乗ることができるのです。

古い車やバイクを好きな人が多いと言うことは、需要があるので供給するメーカーさんも仕事になります。



しかし私共の業界は、それぞれの工場に必要な専用の生産設備を作ってもらっている所が多く、故障した時は全て一点物で作らなくてはいけないケースが多々あるのです。

また、先ほどもお話したように、こうした業界の機械も高性能化しており、古い機種の部品がどんどん無くなっているのです。



 

■工場業界のファブレス企業になる


・工場で使用している機械が壊れてしまったけど古くて直す部品がない

・現在使用している機械のメーカーが倒産してしまって修理することができない

・新製品を購入したくても高くて予算が苦しい

・部品さえあれば、まだ動く機械なのに直すことができない

・どうしても今の機械を使い続けたいのに修理してくれる会社が見つからない

・先祖代々受け継いできた機械なので修理して使い続けたい


など、このような工場が全国に沢山あることを知り、正木鉄工所でこうしたお悩みを少しでも解消するお手伝いができたらと考えたのです。

 

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正直言うと社内では、修理できなかったらどうするのか、そんな大風呂敷を敷いてしまってよいのか、などの声もあがりました。

確かに、弊社でどんな機械も修理できる保証はありませんし、大きな機械などはそれなりに時間もかかります。

直せる機械もあれば、直せない機械もあると思います。



ただ、長くこの仕事をさせてもらってきたことで、私が唯一自慢できることがあるとすれば、それは人脈です。

正木鉄工所で直せない部品があったとしても、それを直せる会社を沢山知っているのです。



あなたはファブレス企業と言う言葉をご存知でしょうか。

ファブレス企業とは、自社で生産設備を持たず、外注先に100%製造委託しているメーカーのビジネスモデルです。

車なども、海外で部品を作り日本で組み立てている物が多く、これも一種のファブレス企業と言えます。

代表的な会社は、スマホで有名なアップルや、スポーツ用品メーカーのナイキなども、このファブレス企業なのです。



弊社で作れないもがあれば、外注に委託することも可能なので、直らないと思っていた多くの機械を直すことが出来る。

正木鉄工所は、そんな工場業界のファブレス企業になりたいと思っているのです。

そして、まだまだ使える大切な機械を直して使ってもらえたら、こんなに嬉しいことはありません。



 

■最後に・・・


偉そうなことを言うつもりはありませんが、私は工場業界をもっともっと盛り上げたいと思っています。

こうした工場で働く人が、日本の経済を支えて大きくしてくれたと思っているからです。

表舞台に出ることは少ない仕事ですが、日本の工場と働く人たちには、大きなリスペクトを持っています。



機械が壊れたからといって、すぐに新しい機械を購入できるなら何も問題はありませんが、この不景気の中、どこの工場も簡単に新しい機械を購入できるとは限りません。

もしかしたら、それが理由で解雇されている人もいるかもしれません。

アメリカの雇用統計を見ても、金利が下がれば新しい設備投資ができ、従業員を増やしたり給料が増えたりします。

このように金利が数%変わるだけで経済が大きく変動する時代だからこそ、少しでも会社(工場)の負担を減らせたらと思うのです。

 

正木鉄工所が、そんな工場に1mmでも貢献できるなら、大変嬉しく思います。

今まで修理ができないと諦めていた機械や、どこにも直してもらえない機械がありましたら、最後に一度だけ正木鉄工所にご相談ください。

もしかしたら、貴社のお役に立てるかもしれません。

そして、そんなお悩みを抱えている工場がありましたら、是非正木鉄工所をご紹介下さいませ。

今年も正木鉄工所として、どんどん改革を進めていきますので、今年もご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

   
 

香川 鉄工所 正木利明代表 コラム
 
(有)正木鉄工所 代表取締役 正木利明


 

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